TPEによる先進の製薬パッケージング
高級TPEコンパウンドのグローバル・リーダーとして知られるKRAIBURG TPEは、製薬用パッケージング用途のためにTHERMOLAST® M TPEコンパウンドの包括的な用途開発を行っています。
製品のシェルフライフの確保は、包装材料の開発では常に優先事項でした。医薬品においては、製品が消費者に届くまでの間、製品の品質を維持しながら、更に生物学的な汚染から防御することは重要な課題です。従って、製薬のパッケージングに使用される材料は、包装された医薬品と化学反応を起こさないことは勿論のこと、光や熱、また水分からの保護などの要求事項を満たす必要があります。
更に、製薬パッケージングに使用される材料は設計上の柔軟性を確保する必要があります。作業や保管を容易にするためには、パッケージに余分な重量を加えるものであってはいけないのです。
熱可塑性エラストマー(TPE)のような高分子材料の採用は、製薬パッケージングの開発のうえでは重要なマイルストーンでした。何故なら、それらの材料は、その特徴として高い耐衝撃性や耐久性を持つことに加え、紫外線へのバリア性能などの必要な特性を備えていたからです。
こうした多岐に亙る要求を充たすべく、様々な業界のために多様な熱可塑性エラストマー製品およびカスタム・ソリューションを提供するグローバル・TPEメーカーであるKRAIBURG TPE(クライブルグTPE)は、同社のTHERMOLAST® M TPEを提供しています。このシリーズは医療業界のために特別に開発された材料で、製薬パッケージングに必要とされる仕様を保証するように作られています。このシリーズは、USPクラスVI、ISO 10993-4(溶血性)、ISO 10993-5(細胞毒性)、ISO 10993-10(皮膚感作性)およびISO 10993-11(組織毒性)などで規定されている、医療用グレードのプラスチックスのための国際基準に適合しています。
THERMOLAST® Mの抗菌性能
生物学的な汚染は、医薬品に損傷を与える主要な原因のひとつです。 THERMOLAST® Mコンパウンドのアドバンテージのひとつは、EtOガス、過熱水蒸気(134℃)、γ-ガンマ線処理(2x35 kGy)、β-線(電子ビーム)処理(2x35 kGy)などを使った滅菌処理が可能であることです。このため、これらのコンパウンドは、製薬パッケージングにおけるクロージャー、セプタム、キャップ、点滴キャップおよびアンプルや、製薬の保管ボトルのシールやバルブなどのアプリケーションに適しています。このコンパウンドはまた、製薬業界における輸送や注液のプロセスに関係したアプリケーションにおいても使用することができます。
コスト最適化のための材料パフォーマンス
THERMOLAST® Mコンパウンド・シリーズは最適な生産性とコスト効率を考慮して開発されています。様々なアプリケーションへの応用可能性に加えて、この材料の持つもう一つの特徴は、通常の射出成形、あるいは2種材料の複合射出成形、さらには押出加工においての大きなアドバンテージとなる、コスト効率の高い成形加工性と短いサイクルタイムを実現しており、これは成形メーカーでの生産性を押し上げることを可能にしています。更に、THERMOLAST® Mコンパウンド・シリーズは、PP、PE、COC、ABS、PS、PC、PETおよびPAのような様々なポリマーへの優れた接着性を示します。
最高水準の清浄度と、メディカル・サービス・パッケージ
KRAIBURG TPEは、重金属、ラテックス、PVCおよびフタル酸塩の意図的使用を行わない同社の高品質TPEコンパウンドの中でも、更に最高水準の品質規格を適用するための、メディカル・サービス・パッケージを提供しています。
また、コンパウンドの生産は、米国FDAのドラッグ・マスター・ファイル(DMF)に登録された一貫した製造工程に沿って、独立した専用製造ラインでのみ製造されています。
更に、メディカル・サービス・パッケージは、該当コンパウンドの24か月間の供給を保証しており、製薬パッケージ加工企業への供給安定性と長期継続使用を可能にしています。