医療・ヘルスケア用TPEの接着性と加工性
- 熱可塑性エラストマー(TPE)などの高性能エンジニアリング・プラスチックスの需要は、近年のヘルスケアおよび医療用機器の進歩により拡大してきました。
- 加えてTPEコンパウンドは、生産性とコスト効率の点でも、メーカーの期待に応えています。
HC/APシリーズは、特にアジア太平洋地域におけるヘルスケアおよび医療機器市場のために設計された材料ソリューションです。このコンパウンドは、様々な食品接触および関連する医療用の安全基準を満たすと共に、ISO10993-5規格、GB/T 16886.5規格に準拠しています。このコンパウンドは半透明色で提供され、また様々な色彩への着色が可能です。
Aditya Purandare
Project Manager Market Launch THERMOLAST® H | APAC
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E-Mail: aditya.purandare@kraiburg-tpe.com
最も一般的に使用されている構造用プラスチックとのオーバーモールドや共押出によって加工された場合でも、これらのTPEは追加の接着剤を必要とせず、それらの材料と容易に接着し、より高速でコスト効率の良い成形加工を可能にします。
TPEの成長を支える主要な分野のひとつが、オーバーモールドです。多くのプロダクト・デザイナーが、剛性のある材料に「ソフトタッチ」性を加えるためにTPEを利用しています。様々な業界のために多様なTPE製品とカスタム・ソリューションを提供するグローバル・TPEメーカーであるKRAIBURG TPE(クライブルグTPE)は、特にアジア太平洋市域のヘルスケアと医療機器アプリケーションのために開発された、THERMOLAST® H(サーモラスト® H)シリーズ・HC/APを提供しています。このHC/APシリーズ・コンパウンドは、ショアAスケール・30~90の硬度レンジを持ち、ソフトからセミリジッドまでをカバーする広い硬度レンジにより、様々なアプリケーションでの使用が可能です。
特に医療とヘルスケアのアプリケーションにおいては、KRAIBURG TPEのTPEコンパウンド・HC/APシリーズは、オーバーモールドの手法を使って、快適で滑りにくく耐摩耗性の高いハンドル、グリップ、またボタンを生産することが可能です。
THERMOLAST® H HC/APシリーズはポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)樹脂への良好な接着性を備えており、複合射出成形および押出成形を通じて、プロダクト・デザインに自由度をもたらします。
このように、このコンパウンドは表面の触感を変え、美しい外観を実現し、また振動に対するクッション性を与えるための、オーバーモールドでの使用が可能です。
オールラウンドの材料ソリューション
良好な触感、ソフトタッチ性や弾性は、機能やデザインをより良いものにし、医療機器メーカーが自社のプロダクト・アプリケーションを通じて、より創造的であることを可能にします。
KRAIBURG TPEのHC/APコンパウンドは良好な圧縮永久ひずみ性を備えており、故に、シール部品やキャップ類のアプリケーションに最適です。
更にこのコンパウンドは、121℃でのオートクレーブ、またはEtOガスによる滅菌処理が可能です。そして、熱可塑性プラスチックとしての良好な成形性・流動性により、より多くの医療用部品の設計可能性を拡げます。
このHC/APシリーズ・コンパウンドは、医療用途で安全に使用できる材料であり、細胞毒性試験・ISO 10993-5、GB/T 16886.5、生体適合性試験・ISO 10993-5、GB/T 16886.5、また多くのグローバルでの食品接触および医療用規格に適合しています。
その他の特長、すなわち耐薬品性、良好なシール性、また細胞毒性がないことは、更には様々な彩色効果への着色性などの性能は、KRAIBURG TPEのHC/APコンパウンドを医療・ヘルスケア分野におけるオールラウンドな材料ソリューションと呼べるものにしています。