医療分野における血液・体液との直接接触用途のためのTPE
THERMOLAST® Mシリーズは、再シール性、低い表面摩擦および高い弾性などの優れた性能を備えています。
高級TPEコンパウンドのグローバル・スペシャリストであるKRAIBURG TPEは、医療用グレード・プラスチックのブランドであるTHERMOLAST® MファミリーのTPEコンパウンドを提供しています。これらの材料は、医療業界における血液や体液との直接接触を要する機器のために設計されています。
新たに発生しつつある疾病の蔓延を防止し影響を最小化するために、医療機器にはますます厳格な取扱いが求められて来ています。感染管理における重要な要素として、病原体のキャリアの可能性のある血液および体液を取り扱う手順は非常に厳密な順守が要求されます。同様に、静脈内に設置されるドラッグ・デリバリー・システムも、複雑さを増す新たな疾病の治療のために継続的な改良が行われています。
熱可塑性エラストマー(TPE)のような医療用グレードのプラスチック材料は、医療における治験計画および投薬手順の遵守性を確保するため、医療機器に必要とされる性能、安全性および耐久性を実現しています。それゆえ、TPEは医療機器と周辺機器のメーカーの原材料仕様を提供しています。
様々な業界のために多様な熱可塑性エラストマー製品およびカスタム・ソリューションを提供するグローバル・TPEメーカーであるKRAIBURG TPE(クライブルグTPE)は、血液と体液への直接接触・管理のための製品を含む、医療機器アプリケーションのためにカスタム設計されたTHERMOLAST® M(サーモラスト® M) TPEシリーズ・コンパウンドを提供しています。
TPE材料の利点を引き出す
THERMOLAST® Mシリーズは、再シール性、低い表面摩擦および高い弾性などの優れた性能を備えています。
そして、血液採取器具のキャップ・シーリング、点滴キャップ(これはポンプ式投薬システムのシーリングに広く使用されています)、また燃料射出プラグ、注射器のシールヘッド、尿のカテーテル・キャップ、生理用カップおよびホースなど、幅広いアプリケーションに対応する60VLRH(スーパーソフト)からショアDスケール50(セミリジッド)までの幅広い硬度レンジを準備しています。
安全性の証明
THERMOLAST® Mコンパウンドは動物由来の成分、またラテックス、PVCおよびフタル酸塩を使用していません。さらに、これらのコンパウンドは重金属を使うことなく生産されています。さらに、オートクレーブ134℃、γ線2x35 kGyおよびEtOガスによる滅菌処理が可能です。
さらには、このTPEシリーズは、ドイツ技術者協会(VDI)発行の医療用グレード・プラスチック(MGPs)のためのVDI2017ガイドラインの要求事項、またREACHおよびRoHSの基準を満たしています。これらの材料には、DIN ISO 10993-5(細胞毒性)、 ISO 10993-4(溶血性、間接血液接触)、ISO 10993-10(炎症及び皮膚感作性の試験)、ISO 10993-11(組織毒性の試験)、またUSP Class VI (溶出試験)の規格に基づいた試験が行われています。
顧客満足を最優先のものとして
KRAIBURG TPEは、ドラッグマスターファイル(DMF)に常に製造工程を記録し、当社の顧客の要求に応えることを主眼とした独自のサービスパッケージを提供し、当社の製品における高度な基準を維持する努力を続けています。そして、当社のTPEの品質と安全性、および信頼性を保証すべく、当社の原料サプライヤーから24か月の供給安定性と清浄性についてのコミットメントを確保し、またTHERMOLAST M専用の生産設備を適用しています。