KRAIBURG TPE、鉄道分野の規格に対応
鉄道分野の用途のための難燃性熱可塑性エラストマー
KRAIBURG TPEは、UL 94 V-0への適合に加え、鉄道分野におけるDIN 45545-2に適合する革新的な材料により、難燃材料の製品ポートフォリオを拡充しています。
KRAIBURG TPEは、ハロゲンフリー処方での難燃特性を備えたTPEの開発に関する広範囲な経験を保有しています。直近では、ポリプロピレンとの複合成形の用途のための、板厚1.5mmでのUL規格V-0レベルの難燃性を備えた第二の製品シリーズの市場導入を開始しました。このシリーズは鉄道用途のDIN 45545-2規格に準拠した市場で唯一のTPE材料です。この特別に開発された材料は、最大3mmまでの板厚におけるハザード・レベルHL1-3の負荷試験において危険クラスR22およびR23を満たしています。これらの規格は、このTPE材料の煙濃度および毒性が低いレベルに抑制されていることを証明するものです。
鉄道分野での最初のアプリケーション開発は既に完了しています。FR2シリーズのTPEコンパウンドがケーブル・スクリューおよびブッシングとして使用されているのです。この難燃シリーズ材料は、ドイツ、マレーシアおよびアメリカの3箇所にあるKRAIBURG TPEのすべての生産拠点で生産されています。
UL94 V-0にリストされた材料は、火災の場合には自己消火性を示し、燃焼状態のドリップ(滴下物)を発生することもありません。これらの材料は、ハロゲン系の難燃剤を使用することなく難燃性の要求事項に対応しています。KRAIBURG TPEの材料は、IEC 61249-2-21規格におけるハロゲンフリーの定義に準拠しています。
これらの規格への適合は、火災が発生した場合に方向感覚を失わせるような煙の充満を低減し、また煙自体の毒性を低減するという点で、火災に巻き込まれた人々への安全確保により高いレベルで寄与するということを意味しています。また、塩素と臭素を含んだ難燃剤を使用していないため、ハロゲン化物の燃焼で発生する腐食性ガスによる家具や建築物へのダメージの潜在的リスクをも最小化します。材料の腐食性は、古い材料の物性維持や、更には車両の再利用など商業的な活用可能性を考えるうえでも負の影響を与えることとなりますが、これらの最小化にも寄与します。